明治三十一年三月二十九日(陰暦三月八日)
前田平四郎六十八才身上願
さあ/\尋ねる事情/\/\、身上事情尋ねる処、どうもこれ心得んという理尋ねる。身上こうなればどうであろ、これまでならん処だん/\運ぶ尽す中になあ、これどうでも思う。思う処聞き分け。尽したという、十分尽したという、運んだという、こら日々受け取りたる。又受け取ってあれば、身の障り切なみどうと思う。よう聞き分け。身に一つ事情、これまで運ぶ尽す日々思い、身上こうなりて、めんめんこうと思えども、他になあ/\、その思う心こら要らん。日々受け取る理、末代に受け取りたる。末代伝う。一代と思えば、何をしたんやらと思う。末代伝う理聞き分けて、ほんにと心に治まれば、又一寸事情。身上は大層々々。大層中に、こんな事となあ思わず、生まれ更わり末代という。心矯め直したんのうは出けやしょまい/\。人間一名一人という。世界に理、世界にならん。この理聞き分けて、同じ一つ人間。日々一つの理は、尽した理は何処へも行かん。よう聞き分けて、成程という理治まれば、又一寸事情。