明治二十六年三月十二日
飯降さと身上速やかならぬに付伺
さあ/\だん/\尋ねる処/\、幾重にも諭してある。たゞ事情一時、事情頼もしい/\。安心諭したる。又それ/\心あろ。又一時どうなろうという心あろ。一寸事情諭し置こう。事情余程の事情に及んだる。なれど踏ん張らにゃなろうまい。一つは頼り無い話と思う。一つ世界という不足なる処、一日の日を見て事情運び、安心なれど一寸踏ん張らにゃなろまい。又年限というは第一頼もしい事情、世界事情不足なる理分かろまい。何でやろうと言う。一時案じる事要らん。案じてはならん。一日の理を以て又世上という理もあろ。心に持って事情治めにゃなろうまい。これだけ諭して置くによって。