明治三十三年二月九日
市川助次郎三十八才身上願
さあ/\尋ねる事情/\、身上という、身上が一つどうも長らえ心得ん。又道々の理を聞き分けすれば、一つの心勇む。この心聞き分けにゃならん。この道というは、成らん事せえとは言わん。又一つどうせにゃならんこうせにゃならん、と言うのやない。たゞ心、心から事情。今一時迫り、二度の迫り、皆話聞いて、大望切なみでも、追々安心道一寸あったであろ。この後冴い返いり、冴い返いるというは心であろ。冴い返いる理、聞き分け。一度の理で、さあと言うは道理。楽々というは、真実治まり。安心なりてと言うは、又安心。一時冴い返いりた。理無き者/\、よう聞き分け。人間というは、一代と思うから淋ぶしいなる。理は末代。内々よう聞き分けにゃならん。何をしたんぞいなあ、と言うてはならん。この道という、尽した者を他に捨てゝ置かん、というは、続く理。続く理は末代の理。この理早く聞かせ。一代切りと思えば、頼り無きもの。又後々放ぅて置けん捨てゝ置けん、と一つ心寄るは末代真実治まる。又後々順序道あるによって、こうなればと、心休めて了てはならん。成っても成らいでもという。これだけ心治めたらと。後案じてはならん。だん/\種という。種あれば、物け出けるは理。良き年も悪しき年もある。なれど、年限続くは、末代の理である程に。