明治二十四年九月二十日
上村治一郎三十二才身上願

さあ/\尋ねる事情/\、身の一つ事情尋ねる処、いかなるであろう思う処、日々であろう。よく聞き分け。めん/\一人順々通り、いかなるも運び、一時迫る処、いかなると思う処であろう。よく聞き分けんけねば分かり難ない。どうせこうせとは言わん。難しい事せえとは言えん言わんから、いかなるも心に発散なれば、成程と分かるやろ。人間という事情という、いんねんという。いんねんでなる事ならばと言えばそのまゝ。世上に人々の処、いんねんの為す事見て、成程と思えば、前生さんげという。身上なあと更々持たず、成程と思えば前生さんげい。いかなる事どうせこうせ言わん。よく聞き分けるよう。身上案じる事要らん、案じてはいかん。案じれば理が回る。案じたら、これまでの理が薄くなるによって、これよう聞き取りて置かんけねばならん。

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