66.安産

前川喜三郎の妻たけが、長女きみを妊娠した時、をびや許しを頂きに、お屋敷へ帰らせて頂いたところ、教祖は、「よう帰って来た。」と、仰せられ、更に、「出産の時は、人の世話になること要らぬ。」と、お言葉を下された。たけは、産気づいた時、家には誰も居なかったので、教祖の仰せ通り、自分で湯を沸かし、盥も用意し、自分で臍の緒を切り、後産の始末もし、赤児には産湯をつかわせ、着物も着せ、全く人の世話にならずに、親神様の自由自在の御守護によって、安産させて頂いた。註前川きみの出生は、明治十三年一月二十五日である。よってをびや許しを頂いたのは、その前年明治十二年と推定される。

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