明治二十年四月二十四日午後五時半
増野正兵衞身の障り伺
さあ/\遠く/\処、さあ/\それから遠く、何かの処も急ぐ。身上一条の処は、又の道の、いつ/\まで身の障りという事で、なに大抵今までの処、どちら大変処、計り難なき。やれ/\何でも、一日なりとも、一月なりと、日を送る。何の思案。月更わる、日更わる。是非に押して/\、残念々々でならんで。残念の処に、残念がある。残念の中に、何か幾分何かの処、又々それ/\処、何の楽しみも無き、一度の処と立て替える。仕事場々々々、仕事場はあちらこちら、その時/\さしづ。何を尋ねる。よう風吹くようなもの。どうやこうや、又々立て替えじゃで。仕事場委せて置いた。席をすっきり、あちらから/\、こゝで一寸、仕事場にしようか。席というは綾錦、身の内障り、だん/\もう成ろか、洗い替いせねば余儀無くの。ほんに席にては、十分何時なりとも、席にて伺え。何時なりともあちこちと、立て替える。ほんに席さしづは仕事場。何時にても、どういう事も早く。