明治三十六年頃
清水虎次郎四十五才願

さあ/\願う処、聞き分けせねば分からん。分かり難なえ。身上の処、一寸の事は一寸行く。大望の事は大層事だけ。長らくの不自由の処少しでも緩るぐ。一つたんのういう処聞き分け。身の内のかりもの一条を、理を聞き分け。何程迫る処一条を聞き分け。先の内なる処、家内の処、何も皆家内分からず、何処が悪い、それ/\世話をする、早く思案する。聞き分け。身の内誠一つ不足なりたる処、事の不自由する。分からず。澄んだる水流して前生分からす。先一つさんげ。内々の家内の処、一人の煩い皆の煩いと思うて、いかなるさんげ。一応成程と大層でも、速やか道付かんではない。理と理にて迫る理に適わず、理と理とで分からずで理に迫る。不自由となる。理に適わず、理を理で分けて、身の内天然自然理。天の理というは誠一つ定まる。身の内救けるというは、元人間拵えた神。不足貸してない。皆銘々心より、胸三寸より千筋道があるのやで。皆胸三寸より道が出来るのやで。行く行かざる道を身の内より拵え、善の道も悪の道も、理分からず、道一つ分からず。誠の道は弱いようで強い道やで。これ分からん。

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