明治三十五年十月十三日
湖東分教会長佐治登喜治良娘つたゑ二十一才身上願

さあ/\尋ねる事情/\、さあ身上さあ事情いかな事と尋ねる事情、さあ/\どうでもいかん/\。これ一つ事情を尋ねるからは、事情を諭そ。よく聞き分けにゃ分かり難ない。さあ子供の煩いは親の煩い同じ事、よう聞き分けにゃならんで。何で煩い何でこねなる。一寸の事なら何でも無い。まあ良かったと言う。なれど、長らえてどうでもいかんというは、どんな事も思う。よう聞き分け。何でなると更に思うやない。この一つ理聞き分けるなら、どんな順序も分かる。身上から付いた理もあれば、たゞ言葉で付いた理もある。身上から付いた理は、どんな事も遂げにゃならん、遂げさゝにゃならん。よう聞き分け。どんな事も世上の事見て取り直し、だん/\いろ/\ある。難しい事も、生らん年もある。どんな事も通り抜けてくれるよう。どんな怖わいなあという事もある。これも年限の内と思わにゃならん。よう聞き分け。案じて居ては切りは無い。大き心持って通れば、何でもない。どうして通ろや知らんというような事もある。何でも彼でも身上に掛かりて来れば、いかな事と思う。何のほこりと思う。ほこりは無い。又長く勤めて居る処にほっと身上に掛かれば、つい思う。一通り勤めは又々理、歳々理あれば年々の理もある。この心持ってくれるよう。身上一寸大層なれど、何の事も無い。年々歳々と言う。この心持ってくれば、又暫く/\、これ聞き分けてくれるよう。
養子貰って分家さしたらと思いますが、如何でありますかと願
さあ/\それはこれ年限という、もう年もなあという、思う心もあろ。皆んな心一つ/\分かる。何も急く事要らん/\。良い日持ってもう楽々なあ、これでよいなあ、この心無くばならん。この道年は何ぼになる、そら更に持ってはならん。早う楽しんで了うてはならん。長う持って、先々長く楽しみの心、この心持ってくれにゃならん。さあ/\それはこれ年限という、もう年もなあという、思う心もあろ。皆んな心一つ/\分かる。何も急く事要らん/\。良い日持ってもう楽々なあ、これでよいなあ、この心無くばならん。この道年は何ぼになる、そら更に持ってはならん。早う楽しんで了うてはならん。長う持って、先々長く楽しみの心、この心持ってくれにゃならん。

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