明治三十三年二月十二日
島田善吉妻小春三十七才身上願(船場役員)

さあ/\尋ねる事情/\、どうも身上に一時堪いられん事情尋ねる。日々それ/\替わり/\の理を諭す。理を聞かす。尋ねて諭す理も同じ事情同じ理。これ聞き分け。どうも道を運び道を尽す中に、どうも内々身の切なみ、ならん中日々であろ日日であろ。なれど、どんと心を日々定めくれ。どうしてくれこうしてくれ、こら言えん。言えんが、台を諭してやろ。成っても成らいでもこの道という末代理。心にこうして道に付いて道忘れさいせねば、何代替わりても同じ事情同じ理。心が台。心は末代の理。よう聞き分け。この道という、放って置くにも放って置かん。世上から一つの理。知らんは人間心、人間は一代である。この道心映して成っても成らいでもという心治めるなら、何程あっても世上から助けるという理があるがこれ道という。世上台。不自由難儀尽し果てたら、どうするかと思う。なれど、尽した理は生涯末代。楽しみ心の理、天に受け取りある。よう聞き分け。人間は一代、生き通りとは言えまい。心は末代生き通りと言えば楽しみ。尽した理は、放って置かれん、捨てゝ置かれんが理。年々こうのうによって放って置かれん、捨てゝ置かれん末代の理。これをよく聞き分け。一代と思た分にゃ頼り無い。後々どうなると思たら、頼り無い。よう聞き分け。身上大層々々なれど、どうなってもこうなってもという心治め。先々子供どうなると案じある。案じる事要らん。尽し方一つの理にある。天より受け取ったる理は、捨てよにも捨てらゝせん。ほかそにもほかさらせん。成っても成らいでもこの心治め。

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