明治三十二年十月二十五日
永尾徳松四十一才身上願
さあ/\尋ねる事情/\、身上事情さあ一時理を尋ねる。いかなる事であろ。だんだん日々どうも。さあ身上一時堪えられん事情でない。なれど、心に堪いられん理堪いられん。どうも忘れようにも忘れられようまい。一つ諭し置こう。よく聞き分け。元々余程長い年限々々、これではなあ思た日あろ。どうなるもこうなるも日々道に心治めて日々と言う。その中から身上心得んと尋ねる。尋ねるは順序諭す。よく聞き分け。内々それ/\中に、何不自由無きなれど、身上心得んというは、日日忘れられん。これ聞き分けて、道の上にはどんなとこもある。又世界どんなとこもある。これ眺めて、よう胸の内に治め、思やんせえ。どんな理、成る成らんの理をこれ聞き分け。人間は神の守護ある理であろ。よう聞き分け。一日の日悠うくりありて、明日見るに見られん、聞くに聞かれん。これ第一。又内々それ/\いんねん、為す事いんねんこれ聞き分け。世上難見てこれだけならと早く取り替えてくれるよう。すれば身の内案じること要らん。未だ/\長いこの道、年々歳々事情内々心に掛けんよう、道に心に掛けてほんに成程、今まで彼方も此方もそも/\であるなれど、道付け掛けた道は付けにゃならん。道は末代の道末代一つ、何でも彼でも心を一つに寄せて伝うなら、何も案じること要らん。先々長い楽しみあれば楽しみ、これだけというだけ心に順序理を諭し置こう。