明治二十一年十月九日
平野楢蔵身上願

さあ/\聞き取れ/\。早く聞き取らねばならんで。さあ一時身の処、日々心得んという処、何でも一時身の処、早くと言う。早くと言えば、遅そなる。先ず不自由と不自由の道も通らにゃならん。まあ価いつ/\と、まあ悠っくりと/\/\言うてもみよ。急えてはどんならん。悠っくりと思うても、身の処、自由ならんにゃどうもしようあろまい。悠っくりと不自由/\/\と、理を聞き分けて悟れ、と。

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