明治三十一年十二月二十日
前田九蔵五十三才身上願(南葛城郡秋津村大字条、秋津支教会副担任)

さあ/\尋ねる事情/\、だん/\事情によって一つ身上に、だん/\大いの中であろ、いかなる事であろ尋ねる。尋ねるは一つ諭しよ。まあ一時どうではない/\。大層々々なれど、一つようたんのうさしてくれ。これまで成らん処運ぶ。どうと思うやろ。人間心なりめん/\それ/\の理、皆んなその中に自由と言うたる中、自由ならんはどうと思う。これまで運んで身上ならんと言うは、一つ皆んな心にあろ。よう聞き分け。一代中にどういう理こういう理、たゞならんと思わりょまい。これまで運んだのに、こうと思うやない/\。内々よう思やんしてみよ。身の内かりもの諭したる。かりもの諭して分からにゃならん。自由適う適わん、内々かりもの聞き分けて治まれば、又一つ事情。ようたんのうさしてくれ。何処でしたんやら、影も姿も分からん事情、世上から見てたんのう。世上をよう尋ねてみるがよい。たんのうというは、一つ答えも無き中にたんのうは出けやせん。なれど世上の道理を取りてたんのうすれば、一つ届く。これよう聞き分けて、たんのうさしてくれるがよい。

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