明治三十一年十二月三十一日(陰暦十一月十九日)午前一時
刻限御話

さあ/\話し掛ける/\、話し掛けるで。皆んな揃うて帰った。さあ/\古い者古い者、連れて帰った/\。一々話する。どんな事もこんな事も話する。よう聞いてくれ、よう聞いてくれ。どんな者も、こんな者も、古い者連れて帰った/\。さあさあ古い事やけれど/\話する。そんな事は年限経てば何であったやらこんな事かえ、そういう事であったかえ、そうやったか。三十年の上になるやろう。三十五六年以前には、先と思て居たのに何とかい無いなあ。その時分はよいと思て居た。元元はなあ、何処の坊主やら分からん者が、門口さして暴れさって/\、どうしょうや知らんと思た事もあったなあ。そら六月頃やあったなあ。その時の事を思えば、夢見たような事に成ったなあ、偉い事に成ったなあ。それまで皆んな寄ってこって、思い合うて建てた事あったなあ。皆んなどんな辛い事もあったなあ。その時の事思えば、今日は遠慮はする事要らん。気兼する事要らんで。古い事は話のようなもの。皆聞いて居る者はよい。聞いて居ん者は頼り無いようなもの。けれども、道は盛んなれば世界盛ん。世界盛んというは、元があるからや。元思えば遠慮要らんが/\。これまで毎夜々々、神の話にしてある。してあってもその時そうと思うだけ。寒ぶい晩もあったなあ。もう夜明けやでなあ。鶏が鳴いた事もあったなあ。そうやった。とんでも無い事あったなあ。その時どんな事も通って貰たんであったよって、今日は遠慮せんならん事はない。六月頃の話、坊主来よったのがあら古い事、畳へ刀を抜きやがって、ぐさと差しよった事もあって、どうしょうやなあ、こうしょうやなあ、その時の事第一思う。わしも思い違いしたわい。そこでどうもならん。そんな事今思たてならんし、わしも付いてます/\まあ長う思いなされ。古い話聞いて貰いたい。今夜一寸寄って、一寸集まって、一寸話する言葉から、感じ起してくればよい。感じねばとても/\長い事勤められん。こんな事、今夜そんな事、未だ/\弱ったと言うとは、顔色にも出しておくれな。もうわしも出ますわい。古い/\話するから、皆んな澄んでくれたらよい。ほんに成程と治まりたらよい。これはいつもの事やと思て居ては、どんな心配せんならんや知れんで。これだけ一寸話。盛ん盛ん、待ち兼ね。最初はどうしょうにもこうしょうにも出けなんだ。今はどんな事でも、しょうと思えば出ける。世界からどんな者でも出て来る。三十年後神の話、三十年以来どんな者出て来ても、与える物も無い処、大工というて伏せた事三十五年、三十五年以前より、杖柱にして連れて通りて開いた道。この理はこれまで説いた事は無い。家内伏せ込んだ/\。何も知らん者から飛び込んだ/\。これ治まりたら、席はあのくらいあるものか、日々どうせんならん、この話あるなれど、身上迫り、神の話もある。順々深い話する。これをうっかりしては居られんで。夢にも伝えたる。又さしづに知らしたる理は、一人限り聞き分け、思やんせにゃならん。なか/\の理である/\。心ではどうこう思て居て、心で映した処が真の心に治まらにゃ、安心ならん処ある。どれだけの事したて、安心言葉一つの理で成りて来る。理聞き分け。最初はもう/\寒ぶさ/\。もう余程遅いやろなあ。もう程無う鶏が鳴くやろ。今は十分。炭無ければ炭、柴無ければ柴、不自由無きよう、この落ち着く場所思やんせ。着物食い物ばかりを楽しみではない。最初先になれば、どうなるという話から楽しまして、一筆書いて、理を頼りに連れて来た道である。後々人々出合うたる。これだけの話、外の話に伝えられん。万事の話にも混ぜる事あれば、混ぜるに混ぜられん事もある。そこで刻限々々という。順序の話の理を伝えてくれ/\。
暫くして
さあ/\悠っくり筆に取れ。さあ/\神が天降る理話し掛け。世界の道作りたるも同じ事、事情の中とて尋ねたて、万事諭せん。そこで刻限から聞き分け。古い/\話、一寸々々伝えたる。何でも彼でも古い者は容易で成らん。古い者も無けにゃならん。今筆取りてる者もある。又一人はじっと聞いて居る者も、こら古い二代目の者、親々理聞き分け。それより積み立てたこうのうの理、それより成程と言うて、皆踏み留まるが理。こらこうのうから世界出て通り、鮮やか。神の道から鮮やか。元々めん/\寄り付いた理よりはっちゃ分からん。後々添うたる/\、心の理より胸に嵌まりたら尋ねる。見ても見ん振りする程辛い事無い。口でどんな事言うたて、見ん振りする程辛いものは無い。又ほんに成程と、口で人に満足さしたて、そうであったかえなあ、真の尋ね合い、言葉添えは真の誠。誠はこれより無い。この話伝えば治め方、又話し方の理にもなる。どういう事に治まるも治まらんも、言葉添えるが理、どういう所に居る者も、こういう所に居る者も、陰から言葉を添える道なれど、人々寄り合うた時は、口で旨い事言うて居て、後でふんと言うてるような事ではならん。今日は待ったとて、将来は神の治める処という。明日と言えば明日、今日と言えば今日、今と言えば今という、深き話である程に/\。この道理聞き分け。三つ揃た。これまで三つ揃うた事は無い。揃ても、心が揃わねば揃たとは言えん。何もならん。この理より頼り無い。頼り無くば楽しみ無い。これだけ十分伝えたら、何処でもおめも恐れもする事無い。この道理の理をよう聞き分けてくれ。さあ/\悠っくり筆に取れ。さあ/\神が天降る理話し掛け。世界の道作りたるも同じ事、事情の中とて尋ねたて、万事諭せん。そこで刻限から聞き分け。古い/\話、一寸々々伝えたる。何でも彼でも古い者は容易で成らん。古い者も無けにゃならん。今筆取りてる者もある。又一人はじっと聞いて居る者も、こら古い二代目の者、親々理聞き分け。それより積み立てたこうのうの理、それより成程と言うて、皆踏み留まるが理。こらこうのうから世界出て通り、鮮やか。神の道から鮮やか。元々めん/\寄り付いた理よりはっちゃ分からん。後々添うたる/\、心の理より胸に嵌まりたら尋ねる。見ても見ん振りする程辛い事無い。口でどんな事言うたて、見ん振りする程辛いものは無い。又ほんに成程と、口で人に満足さしたて、そうであったかえなあ、真の尋ね合い、言葉添えは真の誠。誠はこれより無い。この話伝えば治め方、又話し方の理にもなる。どういう事に治まるも治まらんも、言葉添えるが理、どういう所に居る者も、こういう所に居る者も、陰から言葉を添える道なれど、人々寄り合うた時は、口で旨い事言うて居て、後でふんと言うてるような事ではならん。今日は待ったとて、将来は神の治める処という。明日と言えば明日、今日と言えば今日、今と言えば今という、深き話である程に/\。この道理聞き分け。三つ揃た。これまで三つ揃うた事は無い。揃ても、心が揃わねば揃たとは言えん。何もならん。この理より頼り無い。頼り無くば楽しみ無い。これだけ十分伝えたら、何処でもおめも恐れもする事無い。この道理の理をよう聞き分けてくれ。

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