明治三十一年十一月十三日
増井とみゑ身上願
さあ/\尋ねる事情/\、身上にどうも心得んという/\理を尋ねる/\。身上には日々こういう事ではまあ一つには身に案じる。案じて居た分にはならん。何かの事、よう聞き分け。出越した処、何の事情で出越したか聞き分け。将来の事情以て出越した事情、これ思やんせ。これまで万事埋もれたる/\。何ぼうでも磨き出来んから、表へ出したる。それに女や/\という処から、あちら眺め、こちら眺め、心に思い暮らすに、心に掛かりて暮らしてはならん。同じ一つ結んだ理、その事情皆心理と替え、さしづからこの道苦労艱難の道を通り、後々喜んで通す理を残したる。男女やろうがどんな者でも、道隔て無い。この道、このさしづに遠慮気兼は無い/\。めん/\心に、あちらなあこちらなあ、何も思う事要らん程に。これだけ諭したら、皆その方同じ心に結んでくれ。これだけ諭し置こう。さあ身上案じる事要らんで。案じてはならん。