明治三十年九月二十五日
平野身上願

さあ/\尋ねる事情/\、前々より身上一ついかなる事と思う。万事々々の事情、話という、さしづという、ほんのほのかの話。身上に事情あるから尋ねる。尋ねるからさしづという。古いさしづにも及んだる。身上一時堪えられんという話。話の理を聞き分け。成程の心定めたは一つの理。これより先という事情を一寸諭し置こう。どういう諭なら、多くの中に同じ事情同じ処も多分、所々の理という。分かれ分かれの事情、先々の事情理もある。どうで長い道筋、よう聞き分け。万事成程の事情によって治めにゃならん。まあ/\という事情もあれば、仕切って運ばんならん理もある。長い心を持って先々の処も、まあ/\長い心を持って長う楽しまにゃならん。山坂に譬えて諭しする。高い峠を越すには一時には越せん。中にどうしょ知らんという、身に迫る時もある。峠を越せば越すだけの心、悠っくりの心で越せば楽に越せる。谷を越し海を越して居る所、しんどい/\思い/\越す。峠を登る話というは、よう聞き分け。一時これではという心より、先々運ぶ所、中には進む所もあれば、又どんな所もある。十人寄れば、人々の心、所々の心もある。これ集めて諭し置こう。楽々でよい年もあればどんな年もある。先々難渋一つの事情も、見分けてやらにゃならん。急いても、成る事と成らん事とある。成らん事情から見れば、大変心の散乱するもの。この道という、天然で出来た道という。天然の道なら、どちらから眺めても、成程と言う。今までは、今まで通り来たる中、難し処通るにも神の守護という。今一時身上に掛かる処、よう思やんするよう。此処と言うたら先と言う。何処から見ても、ほんに穏やかに成ったなあ、という心を持たにゃならん。未だ/\使わんならん道具である。身上の処案じてはならん。めん/\も何も案じんよう。天然の理は、今年で行かにゃ又来年という。ようこの理を聞き分け。先々の心に未だ今年ではなあと言うようでは、天然とは言えん。楽々の道とは言えん。この理をよく聞き分け。身上は案じる事は要らん。これだけ知らし置こう。

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