明治三十年十一月九日
諸井松太郎身上願
さあ/\尋ねる事情/\、身上に事情いかなる事であろうと言う。一つどうも身上心得ん尋ねる。さあ/\尋ねる事情には又一つ事情諭し置くが、よく聞き分けにゃ分かり難ない。もう道の処大半心得ある/\。大半治まりてたゞ身上事情無くば何も思う事あろまい。なれど、身上事情あれば、どうも忘れられん/\。よく聞き分け。十分聞き分けた中に、又一つ聞き分けにゃならん。皆それ/\道のため、人のため運ぶ。又内々何事情無く、たゞ身上から思う処、事情日々運ぶ中に諭す理ある。この諭す理聞き分け。心に案じれば切りが無い/\。よう聞き分け。道のため運び尽す。あちらこちら何となあと言う事さらに要らん。更に思うやない。これより長い道、これでと思うた日、嬉しい頼もしい道によって、これではなあ、中にどうしょうや知らん。この事情ではどうしょうや知らん日ありたであろう。たゞ真の心に治まらん。心得ん心改め、為す事情いんねん事情、成ろと言うて成らせん。成ろまいと言うても成りて来る。この諭す事情内々になあ/\。事情世界聞き分け。成程というは、前生いんねんのさんげと言う。さあ/\案じる事要らん/\。