明治三十年十月十二日夜
島ケ原支教会長万田万吉妻出直し後、後々心得のため願

さあ/\事情を以て事情尋ねる。前々事情諭したる。どうも事情の理/\、余儀無く一つ事情、いかなる事、どういう理と思うは、実々の理であろう。あろうなれど、よう聞き分けてくれ/\。これまで長らえての道/\、あちらでもこちらでも、どうも一時なあ、何たる事、思い/\の道を通り来た。中に一時の事情、何たる事と思うやろう。思うは余儀無くの事情。よう聞き分けてくれ/\。この道を弘めるも、紋型無き処より、だん/\年々の道という。この理は皆々の心にも治まりあるやろ。この理を聞き分けてくれるなら、何かの事も鮮やかという。なれど、内々判然は出来ようまい/\。よう聞き分け。所に一つの事情を始め掛け。堅くの理を話す中に、どういうものと思う。又たすけ一条や/\と言う。何がたすけ一条と思うやろ。一代の中に一つの不思議、いかなる理と思うやろ。思うはなか/\の理である。難儀不自由してこそ理の種と言う。この理は何たる理と思うやろ。一時の道はどうなろうと思う。年が明けたらよう/\の道になるやろ、と思う。中に何たる事どういうものと、めん/\も皆々も思うやろ。よう聞き分けてくれ/\。この道始め掛けたるというは、よう聞き分け。年は何年何月にどういう事情があった。若き強きが先に立ち/\、ようこの理を治めてくれ/\。一代限りというは、今まで聞いた世界の理であろう。この道の理というは、将来末代の理。この理は諭しても居るやろ。なれど、忘れるに忘れられんというは、返す/\重々の理である。なれど、よう聞き分けてくれ。我が子も先に立て、楽しみも先に立ち、後々世界ひながたという。この理をよう聞き分けてくれ。どんな不自由艱難も出来んやあろうまい。さあ/\いかなる道も、これより一つの理という。

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