明治三十年七月十九日
平野トラ身上願
さあ/\尋ねる事情/\、尋ねる事情には身に事情いかなる事と思う処尋ねる。尋ねるから一つの理を諭そう。まあ/\長い間の事情、どうなりこうなりと、思い思いの日を送り来たる処、今一時身上不足なる。よう聞き取れ。これまでの処どうなると思うた。心の理という事情は、よう/\の事情に一つ分かり掛けた。さあ/\分かり掛けたら分かる、治まり掛けたら治まる。これより一つ夫婦一つの理、これまで長らえての事情、思い出したら分かる。これまでの事情とは変わりてある。夫婦の中たんのう一つの理、互い/\とも言う。さあこれより一つしっかり治めるなら、いかなる事も皆んなこれ思うように事情成って来るという。この一つの理は将来の心、さあこれよりと言えば、何にも案じる事は無いで。夫婦の中の事情、世上という、世界という理が映ればどうもならん。これだけのさしづは無いで。よう聞き取れ。