明治三十年六月二十四日(陰暦五月二十五日)夜
西浦弥平妻しを身上願
さあ/\/\尋ねる事情/\、余儀無くの事情を尋ねるやろ/\。事情は余儀無く事情ではあろまい。皆一つ/\の事情、これまでの道筋々々、どんな中も通り来たる。一日の日を始めてどうでもと思う。長い年限であろ。思やんが一つの事情。余儀無くの事情から、これではなあと思うは、山々重々の理であろ。なれど、よく聞き分け/\。取り直せ/\。成らん/\の事情やない。成らん事情は何ぼ思うても成らん。成る事情なら一つの心から改め。返す/\どう成るもこう成るもいんねんという、一つの理一つの諭は、これまでだん/\ほのかの話にも聞いても居るやろ。なれど、一寸には思い開きは出来ようまい。世上世界の事情を見て、一つの踏み止まり無くばなろまい。又この先どう成ろと思う心は更々持たぬよう。又遅れ/\の理は取り返やせんと思う。そうやないで。世上の難を聞いてたんのう見てたんのう、一つの心を定めてくれ/\。一つの踏み止まり/\。この理をしっかり心に治めるなら、一つの楽しみは重々の理にある程に/\。