明治三十年六月十一日
寺田半兵衞身上願(四五十日前より熱出でいろ/\と悩みにより)
さあ/\尋ねる処/\、身上に事情ありて尋ねる処、まあ幾重事情、何度事情、尋ねる事情皆集めて諭し置いたる。内々事情又先々事情、誰一つ掛かろまい。皆めんめん掛かるやろ。あちらこちら何たると思う処、よう聞き分け。大き一つ理を以て、広く理を以て、成る成らんやない。この世界事情見よ。いかなる事情聞き分け。もうどう成ろうという理更に要らん。この者あの者これやなけりゃならん/\、すっきり心に開き付けて了え。いつ/\までやない。何程思うた処が、どうもならん。尽した理はいつ/\まで。又内々事情成る成らん処あろう/\。一時以て治める事出来ん。他に眺められ、どうや知らん、どうもならんで。どうしょうや知らんというは更に要らん。道の上思やん/\。頼りと思えど、どうもならんという。これ聞き分け。開きを付けて、これより先長く道なら、どんな大き道あるとも分からん。道は大き長くという。これ一つさしづに及ぶ。