明治二十九年十二月十八日
平野トラにおさしづ

さあ/\尋ねる事情/\、さあ/\まあ/\長らえての事情、今一応身上障り尋ねる。どういう事と思う。成る成らん、行く行かんの心の事情、幾重の思案。なれども鮮やかならん。よう聞き分け。身上どういう不足無きものなれど、事情という、事情にはいかなる事情もある。何が違う、どれが間違いという。よう聞き分け。内内一つの中とも言うてある。だん/\の事情、幾重の事情重なり/\理が有りてあれば理は無きもの。よう聞き分けにゃならんで。めん/\心に事情、理を沸かしてはならん。日々という、身上に不足ありては楽しみは無い。今日はよいか、明日はもうよいか。どうも今一時速やかならん、だん/\と言えば、どうも心に楽しむ理はあろうまい。まあどういう事もこういう事も成りて来た。事情長いようでも短いもの。経った後見れば短い、先思えば長い。今日もこう/\、明日もこう/\、何でもという。日々事情見る聞く中に、どうも判然出来難くいという。日々事情、心という理は幾重の理もある。こうしたらなあと思えば、あちらへちょいとこちらへちょいと廻る、曲がる。これだけ曇りた理は、ちょいとにほどけん。この道というは、心一つの理に留まる。その心という、一寸揺げば、どうでもこうでも思い返すは暇が要る。これだけ堰したらと思う。これとも一時に流れ込む。水はあちら切れ込みこちら切れ込み、どうもならんもの。よう聞き分けにゃならんで。いかな道、一時どうやろうこうやろと思う。なれども、後を見れば何でもないようなもの。よう聞き分け。何も外したのやない。皆外されたのや。この道という、道に危なきはない。何も探られる事は無い。よう聞き分け。このさしづというは、なか/\容易ならん諭である程に。所々名称々々数あるうち、最初一つの理より変わらん理で押せば変わらんなれど、どういう一つの事情より、めん/\勝手々々の理の出るからどうもならん。日々にもよう重々の理を諭せ。軽いものと思えば軽いもの、重いものと思えば何ぼでも重い。心に曇り跨がりの理ありてはならん。日々互い/\の心を集めてくれるよう。
押して願
さあ/\尋ねる処/\、事情余儀無くの事情を尋ねる。どうも心というものは、たった一つの心で成る成らんはあろうまい。長い事やないで/\。皆見えて来る。皆んなこれ同じ中にも、話一つの理はよう知って居るやろう。知らず/\やない。ほのかの理に巻かれ/\、一時どうしょうこうしょう、これは出来ようまい。日が経つ月が経つ。ほんに見えたなあ、ほんに早かったなあと言う日がある。前々ほのかにさしづも聞いたなあ、さしづ通りに成りたなあと言う。重々に結ぼれた理は、初めやら仕舞やら分からん。端と端と理から定めにゃ分からん。中程からはどうもほどく事は出けん。一つの口がほどけ掛けたら、皆それ/\独りほどけて来るやろ。又ほどかにゃならん。端と端とが、どうもほどき難くい。ほどく理が分かりてありてほどかれん。一人ほどき掛けたら、どうも一つの理がなあ/\、何でもないと思て来る者が、どんな働きするや知れん。軽い者が重うなる、重い者が軽いやら、これも分からん。初めから縺れたのやない。聞いた者は、元々分かりたる者もあろ。よく/\聞き分けてくれ。さあ/\尋ねる処/\、事情余儀無くの事情を尋ねる。どうも心というものは、たった一つの心で成る成らんはあろうまい。長い事やないで/\。皆見えて来る。皆んなこれ同じ中にも、話一つの理はよう知って居るやろう。知らず/\やない。ほのかの理に巻かれ/\、一時どうしょうこうしょう、これは出来ようまい。日が経つ月が経つ。ほんに見えたなあ、ほんに早かったなあと言う日がある。前々ほのかにさしづも聞いたなあ、さしづ通りに成りたなあと言う。重々に結ぼれた理は、初めやら仕舞やら分からん。端と端と理から定めにゃ分からん。中程からはどうもほどく事は出けん。一つの口がほどけ掛けたら、皆それ/\独りほどけて来るやろ。又ほどかにゃならん。端と端とが、どうもほどき難くい。ほどく理が分かりてありてほどかれん。一人ほどき掛けたら、どうも一つの理がなあ/\、何でもないと思て来る者が、どんな働きするや知れん。軽い者が重うなる、重い者が軽いやら、これも分からん。初めから縺れたのやない。聞いた者は、元々分かりたる者もあろ。よく/\聞き分けてくれ。

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