明治二十七年六月五日
柴田弥一郎二十五才身上伺
さあ/\尋ねる事情/\、事情あって事情尋ねる。いかなる事情も尋ねるであろう。身上細くなる。一つどういう話、どんな事情も見る。身上ならんと思う。一時事情大層。大層と言えば、一時は案じるやろう。よう事情聞き一度二度ならず、どういう事情聞き分けるなら、運ぶ尽すのに何故なるとは、些かも持たず、成らんかて思わんよう。早く取り直さしてくれ。一時どうともないで。これだけ心を運び尽すのに、これはどういうものであろう。何ぼ尽し運んでも、心が戻る。皆話説いて、言葉一つの理で自由。一先ずの処、事情どんな事も驚かず、一つの理精神定めてみるがよい。世界一つの心、鮮やか一つの心も無くてなろうまい。よく聞き取ってくれ。