明治二十六年十月十三日
春野利三郎出直し結構御守護を蒙り有難く御礼申し上げ、就ては後継ぎの子これ無きに付、本人も喜市を以てと申し、一統よりも申さるに付、喜市をもって春野の名前人に致しますの願
さあ/\/\/\、尋ねる処/\、いかなる事も尋ねるであろう。あら/\の理は分かりあれど、深い処は分かりあろうまい。誠一つの理を運べば、先々心に浮かぶと言う。この度の理と比べば十分の理も鮮やかという。行く先こういう理とは分かろうまい。なれど十分心に治めた印浮かぶである。又一つ後々伝わりという。それそれ心だけの理を遺して出直して居るから、そこは心置き無う運んでくれるよう。又押して、皆談示の上神戸春野の内をこちらへ引き越し度く、母があちらに居ればこちらが気に掛かり、こちらに居れば神戸の方が気に掛かり、正兵衞も心に掛かりますから、こちらへ一所に暮らさして貰いますと願さあ/\尋ねる処/\、もうどうするもこうするも言うまでやろう。前々諭し元一つの理である。めん/\もよう思案するがよい。いんねん事情という。まあ暫くの処、小人育てるようなもの。一時の処頼み置く/\/\。
又十日に此処へ帰りまして、もう内へ帰ろうと思う時に、石にけつまずきまして、右親指怪我致しましたが、何か違いでありますや願
さあ/\尋ねる処/\、一つ心にひょと、側まで帰りてやれ/\と思う際、よう聞き分け。辺所一つの事情ありては、どうもなろうまい。内々ならばこそと言う。些かなる事尋ねにゃならん。ほのかの事情であろう。盛んに成れば世界聞いて来う洗うて来うと言う。洗いなれば洗うという心で来れば、それは洗える。なれど飛び入りの事情では、とても洗う事出来ようまい。又洗わす理も無い。これだけ一つ諭し置こう。さあ/\尋ねる処/\、一つ心にひょと、側まで帰りてやれ/\と思う際、よう聞き分け。辺所一つの事情ありては、どうもなろうまい。内々ならばこそと言う。些かなる事尋ねにゃならん。ほのかの事情であろう。盛んに成れば世界聞いて来う洗うて来うと言う。洗いなれば洗うという心で来れば、それは洗える。なれど飛び入りの事情では、とても洗う事出来ようまい。又洗わす理も無い。これだけ一つ諭し置こう。