明治二十六年五月十二日夜
これまで篠森事務所詰の処、本部員相談の結果、事務一切取り扱い見合わさすよう談示の上伺

さあ/\だん/\尋ねる処/\早う事情聞き取れ。どうもならん。気に合うと言う、気に合わんと言う。合うだけは受け取る。合わん処は受け取れん。よう聞き分け。このやしき利巧発明で付いて来たのやあろうまい。ぢばやあろうまい。ならんも言うまでやあろうまい。どうもならん。事情により不承々々ながらこれまで何事も無しに通したは、神のやしきでこそ、無理な道も通した。さしづ刻限で知らしたる。一日の日に有る無きの証拠とも言う。これから始めたる。毎晩会議々々で苦しむなよ、と諭したる。道のためとは言えようまい。尽す理とは言えようまい。さしづを尋ねたら、こういうさしづ諭されたと、めん/\心に考え。又一つ話、変わった事情聞かし置こう。よう聞き分け。軽い/\話で諭す。一戸という一つ理、一軒の理聞き分け。生さん中という理を聞き分け。世上にもあるやろう、継子殺しとも言う。この理聞き分けば一寸分かるやろう。あら/\は言うまで。どういう話に集めるなら、一軒の内に心が二つある。二つあっては、一軒の内は治まろまい。一軒の内、心二つあるとは、継母、継親、継子、この理から聞き分けたら鮮やか理。どんな難儀も知りつゝ抜けて出りゃ、どうも止められようまい。引っ張って居る間に思やんせねばならん。又一つ変わりた理、一軒の内、主は一人、それに付き添うは理、主一人の心、主の心の理で代々発達、大きい財産持ちでも、主一つの心の理によって、あちらも売り払い、こちらも売り払い、あちらもこちらも難儀掛ける。これ主一人の心の置き所の理によって無いようになる。世界に無い理を始める。一人貰い受けたる理、たゞ息一つの理によって、どんな理も出る。だん/\成程、今の一時思わく通りやない、早く/\の道を急ぐから、だん/\の事情を拵え、並大抵の道やない。めん/\も聞いて置かにゃならん。何でも彼でも精神の道を拵えねばならん。どんな難しい道を通るにも、精神の理でだん/\発達、多くの中皆同じ心なら、主一人の心の理を立てず、繋ぎ/\は天の理、世界広く諭したる処、家内は一つ言うまでやあろうまい。話古い話、これ何も知らん者が寄り合うた道、どれだけの者といえど、おめ恐れる事はないで。出ける出けんは言うまで。又一つ変わりて事情と言う、だん/\こうと言う、一時の道が切れんと言う、色品変えてこうと言う。善き事前にして、悪事災難、こういう事これはいかなる事で御座ると尋ねたら、鮮やか諭したる。今一時分かる。何も古い事やあろうまい。僅かの間ならそこ/\の理に覚えて居るやろ。をやの言う事聞かねば、心の道になってからは取り返しの出来るものやない。さあよう聞き分けるなら成程の理も分かる。何もならん功の無き者心を寄せてやりたなら、落ちて了うて上ろうと思うてもいかん。善き事なら手を叩いて寄るやろ。不承々々ながらの夜を更かし、要らん道、兄弟事情を眺め、可哀相なもの。知らんと言えば取り掛かる事あろうまい。これより一つ話変わる。内々一つのしんばしら、声が一つの理、何名何人の中、そうとそれ/\人衆何人、誰何人何人定めてない。続いて/\年限経った後は、天に映りて人衆々々の定め替え、程無くの事情、一々の処にては順という。名付ける道は一時急ぐ。譬えて話、いかなる囲いという、いかなるも恐れるやない。理によって囲いの中から大砲打ち出す理は治められようまい。誠一つ失う。大抵の道も一時に消すと言う。いかなるもどういう事も聞き取れ。万事の中にたゞ心一つ。又変わりて話、一時治まらんという。これさしづの理によって治まらんと言えば、神のさしづをせゝら笑い、空に聞いて居るからの事、さんげどころやあろうまい。一時の処、許すに許されん。許してやりたい、可哀相なもの、可哀相なれば、別けて兄弟同様の道を運び、向こに不憫を掛けてやるが、不憫を掛け、一人分かれがめん/\の理、側々掻き上げた理は、逆落しに落ちんならんが天の理。又一つ変わりた話、これだけ聞かしたら、どんな者でも一寸は分かるやろ。分からねばどうもならん。をやの心うっかり思やんと聞いて居てはならぬ。可哀相、気の毒なもの、又一つ、知らず/\起りた理やあろうまい。前々元々という、起りという、皆だん/\の事情で起りたのか。取り抑えるに抑えられん。何としようと思う。これより又一つどうするとも言わず、居るやらなあ、居んやらなあと、この事情に委せ置く。さあ、居るやらなあ、居んやらなあという事情、これ聞き分け。居るやらなあ、居んやらなあ。しんばしらにしっかり聞かせ。居るやらなあ、居んやらなあ、これ二つの理を聞き分け。

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