明治二十六年三月十八日夜午前一時
御話(飯降さと出直しの節)

何もどうもこうも思う事要らん。後々何でも彼でも続かさにゃならん。これまでは十分々々に連れて通りてある。昨年々々事情、何度の刻限で急きたる事情、これもよう聞いてくれにゃならん。どういう事刻限にて知らしたる事、延ばす事出来んで。刻限というは、皆思わくから出るのが刻限やで。これをよう聞き分けにゃならん。これからは急げば急ぐ。じっとせいと言えばじっとする。何でも彼でも、これからは席を勇ましてくれにゃならんで。勇まさにゃならんで。これをば、あっちゃいこっちゃいなったら、灯の消えたも同じ事、皆んな空を見るのも同じ事、これからは刻限の事情外さぬよう。席は未だ/\連れて通らにゃならん。席は未だ/\半ばであるで。一時の事情悔やむ事無い。後々の事情、世界の事情見てたんのうせにゃならん。明日に帰る、直ぐに帰る。悔やむ事無い。勇まにゃならんで。席が勇めば世界も勇む。これからは席は何処へ連れて出るやら分からんで。遊びに行きたいと言えば、相当の守を付けて出てくれにゃならんで。これだけ頼み置く。

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