明治二十五年十二月二十八日
宮田九郎五十七才目の処事情願

さあ/\尋ねる処/\、身上にては心得んという理を尋ねる。よう事情聞き取れ。聞き取らにゃならんで。何程の処という、何程の遠くと思う、どれだけ道隔てるという、どうも道運び難ない。近くという、よう聞き分け。遠い近いという事は無い。皆心受け取る。どれだけ里数があれど、心直ぐ/\受け取る。よう聞き分け。身上にて心得んというは、それ/\話聞くであろ。又話するであろ。皆いんねんという。いんねん諭すであろ。いんねんなら是非無い、と言うて了えば、それ仕舞のもの。何度出更いるという理、聞き分け。どれだけの事知らず/\の道やあろまい。皆世上日々の処、更わり/\残りてある。それはどうであろうと思う。何生まれ更わりという。又一夜の間という。これ聞き分け。いんねんという、これめん/\悟りて、頼り無きと更に持たず、夜は夜の理に受け取る。昼は昼の理に受け取る。日々受け取る。身上案じたであろ。聞けば身上事情分かりたであろ。分かれば、行く/\安心出けたであろ。これまでの処、見れば成程理ありた。いんねんこれまで思やん定めば、随分分からんやない。何も案じる事要らん。必ず案じんようと、さしづして置こう。

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