明治二十五年二月二十日
東保太郎身上願(北山)

さあ/\身上一条理を尋ねる。諭すれど、どういう理を聞かせど、身上鮮やかならん。人一人は言うまで。諭する者も言うまで。身の処一時不足、これさえ無くばと思うやろ。一時堪えられんという。いんねん一つの理も聞き分け。なれど、これはもういんねんやからと言うて了えば、それまで。なれど、よく聞き分け。これだけの話を聞く、これだけの運びをする中に、どういうものという心が治まらん。治まらんから、これが利益か、これが印かという理も見えん。一時案ぜるやろ。案ぜるから尋ねる。尋ねるから諭そ。まあ一寸世上という、一つの理がある。十分運んで、それから一つ心判然という処が第一。これだけ諭し置くから、だん/\思い/\の事情を諭してくれるがよい。

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