明治二十五年八月二十一日
山本利正身上の願及び乳母の願
さあ/\身の処から事情尋ねる/\。尋ねて一つ/\理が無くば理治まろまい。小人たる処、事情どうでも何ぼうでもどうもならん。さしづ尋ねた。これまで何度さしづ諭したる。尋ねばだん/\さしづは悉くさしづしてある。さしづはその場一つの理によって鮮やか分からん。見にゃ分からん、通りてみにゃ分からん。これまでは治まりという理分かり難ない。小人よう聞き分け。これまでさしづは間違った理は諭してない/\。後々は一つ、いつ/\どうも長い道すがら、いかなるも日々月月年限越したる。なれどよう/\かたりという。互い/\の中、内々一つ理改めて/\諭す理に、家内一つの理、この理の処よう聞き分け。後々と言えば理が無くばなろまい。よう聞き分け。どうしようこうしようという処、一時成るとはないで。家内それ/\諭する理、これ心と治め諭するからは、めん/\心改めて諭さにゃならん。一時怖わいようなものなれど、後々治まりて後々越し、難儀な道も越し、楽しみの道も、どんな道も連れて通りたいから、苦がい事も聞かし、言い難くい事も言うて聞かし、幾重理も諭すのやで。これよう聞き取りてくれにゃならんで。
押して、乳母の処御許し下さるや
さあ/\十分苦労艱難して、こうという処、さあ/\許し置こう、さあ許し置くで。さあ/\十分苦労艱難して、こうという処、さあ/\許し置こう、さあ許し置くで。