明治二十年十二月九日
松田常蔵前の障り再願
さあ/\尋ねる。一名一人心尋ねる理は、一名一人万人同じ事、一名聞き心にある。何か聞いて居るであろ。人間々々元が分かろまい。世界中皆神の子供。難儀さそう、困らそうという親はあるまい。親あって子がある。この理を聞け。憎い可愛の隔て無い。養育さしてもどのよな者もある。同じ幾名の中、親の子、中に一つ隔てられる、隔てられる。一名一人かりものによって仕られる。多く子供隔て理は無い。世上見て多く中の理を見れば、分からん事はない。同じかりもの、前々生まれ更わり、身に錆びる。又生まれ更わり、同じ心通り身に現われて、見分け聞き分け。人間同じかりもの知らす。知らん。世上鏡映してある。分かる。難儀不自由身上現われてある理を見る。そこで長々あの身なら、たんのう無きにもあろまい。それよりたんのう早く定め。誠心である。身が不自由、たんのう、理はあるまい。人間同じかりものなら、その身ならたんのう。一寸早くいかなる理を取り直せ。