明治二十四年十一月一日(陰暦九月三十日)
上田嘉治郎娘ナライト事情より願
さあ/\事情は問うまでや、尋ねるまでやで。事情これまで諭したる。一人暮らし一名暮らしと諭したる。一人内々諭したる。重々聞いて何たると日々思うて暮らし居る処、何にも無理にどうせいと言わん。心と言う、心というはめん/\の身の処、身と心と違うというは、心という理を諭したる。身と心と違うという。違うというは、一人暮らしと言うてある。一人暮らしというは余儀無く理、一つの理には一寸どういう事、いつ/\までねきに居て日々世話取り、日々心に治める事情、日々風を変え立て替えたる処、どうでも除かん。何と事情気がいずむ筈じゃ。一つの理に変わるから、事情めん/\これまでとは、はたからどう言うたていかん。よう聞き分け。人間業で出けるなら聞くであろう。神一条から諭したる。不自由さそう、難儀さそう、不自由有るか無いか察して、内々どうなると察して、一人暮らしなら一人暮らし、今と言う今に言うやない。事情は世界に理がある。その元と言うたる理から出してある。ぢばに心という理が無けにゃなろうまい。人間心は更に無き、だん/\いんねんそれ/\話し掛けたる心に事情持って、心勇んで治めてくれるよう。