明治二十四年七月十九日
村田幸助身上の願
さあ/\身の処尋ねる。身の処尋ねるはどういう事であろう。日々事情運ぶ。それそれ中に/\という。身上にどれだけどうという事情思う。身の不足あれば、鮮やか通れようまい。さしづという理聞き取りて、それ/\又々の事情、育てば育つ育てねば育たん。それ/\の事情、こうと言えばこう、どうと言うえばどう。いかなるも一つ、聞くも一つ。心というはそうであろうまい。言わいでも分かる。身の内不足無けねば楽しみばかり、身の内不足あれば案じる。又多くの中、どんな事もこうと言えばこう、あゝと言えばあゝ、そらと言えばそら、下と言えば下、下と言うたて下と言えまい。上と言うたて上と言えまい。一度のさしづは生涯、人々の心には日々働かす。人々の心一つによりて働かす。上と言えば上、下と言えば下。下でも理があれば上、上でも理が無ければ上と言えまい。これ事情よう聞き取らねばならん。