明治二十四年七月十二日
西浦弥平伜楢蔵十九才身上願
さあ/\事情以て事情尋ねる。身の処いかなると思う。一寸なら何よの事も思うまい。僅か一夜ならそうであったかと、発散出けるなれど、一つ長い間、堪えられんから尋ね出る。一寸楽しみも一つ一時ならんと思うて、事情一条に治まらん処、もう一時治まらんではない。なれど人々一名一人事情、一つ内々それ/\内々というは十分である。人間事情一つというは、他に一つ理を見るやない、聞くやない。一名一人の精神定めるなら、定めば一時発散。見るに一つの理、聞くに一つの理、世界人間一つの理に止まる。しいかり諭してくれ。一日一夜理を見て改め。人々以て諭さにゃならん。世界の理から定めにゃならん。他に一つ事情見ず聞かず、切なみから一つ発散。一つ理を究めてくれるよう。