明治二十四年一月二十九日夜十一時二十分
刻限
さあ/\/\、だん/\事情を話すれば、一つの事情一つの理は鮮やか。何か万事よう聞き分け。一つの心が無くばたった一度の話、二度とも尋ね返やす。分からんなりにも一夜の間と、前々にも諭したる。さんげ/\の廉が分からず、言うても分からず。あれでいかんこれでいかんと言う。皆それ/\思えども人間の事情として、人間という取次という。これまでにも見分けてくれ、聞き分けてくれと、だん/\諭し、取次には席の位まで付けてある。見難くい見苦しい処は、皆掃除をしてくれねばならん。鏡やしき濁ってあってどうもならん。鏡やしきは四方正面ともいう。少しぐらいこんな事ぐらいという理はむさくろしい。妬み合いという理が見て居られん。これで掃除は仕舞。これだけ見分けんならん。見分けるには遠慮は要らん。遠慮するのは分からんからや。陰で言う事は十代罪と言う。陰で言うならその者直ぐに言うてやれ。身のためや。来る者に去ねとは言わん、来ん者に来いとは言うやない。心で尽す者と、現場で尽す者とよう見分け。陰隔ての理の無きよう。高い者は高うに見る、低い者は低うに見る。これからは何も遠慮は要らん。代わりにあの人さえあれだけならと、めん/\もさんげという。