明治二十三年十二月十五日
増野正兵衞、会長の御結婚に御祝の御酒十分戴き、酒を他の人に酌する盃を踏割り左の足のきびす縦一寸横一寸五分、深さ五分程の傷を致し、自由叶わず五日を経てよう/\足立ち、これは如何なる間違いにて御座りますや願
さあ/\事情以て尋ねる。身上という、どういう事であろう、こういう事であろうと思う。何かの事、一つの事、どういう事であろう。内々先々どういう事、内々結構の中に思えば又一つ、又一つ心に事情拵え、何処でどうするもこうするも一つの事情。どうせにゃならんとは言えん。長らえてという、難しい中という処も通り来たる処、深く楽しみいつまでどれだけどうと思う。難儀さそう不自由さそうという親があろうまい。何か外なる心持たず。これから先長いいつまで楽しみ。どういう心も持たず心治まり、一つは内々何か一つよう聞き分けて内を治め。どんな心も持たず、長らえてと言えば楽しみ、早くにゃ楽しみ始め掛け。善き/\治まりの理を治めてくれるよう。何が悪うてどう成ると思わずして、心治めてくれるよう。