69.弟さんは、尚もほしい
明治十二、三年頃の話。宮森与三郎が、お屋敷へお引き寄せ頂いた頃、教祖は、「心の澄んだ余計人が入用。」と、お言葉を下された。余計人と仰せられたのは、与三郎は、九人兄弟の三男で、家に居ても居なくても、別段差し支えのない、家にとっては余計な人という意味であり、心の澄んだというのは、生来、素直で正直で、別段欲もなく、殊にたんのうがよかったと言われているから、そういう点を仰せになったものと思われる。又、明治十四年頃、山沢為造が、教祖のお側へ寄せてもらっていたら、「為造さん、あんたは弟さんですな。神様はなあ、『弟さんは、尚もほしい。』と仰っしゃりますねで。」と、お聞かせ下された。