178.身上がもとや

教祖の仰せに「命あっての物種というてある。身上が元や。金銭は二の切りや。今、火事やというたら、出せるだけは出しもしようが、身上の焼けるのもかまわず出す人はありゃせん。大水やと言うてもその通り。盗人が入っても命が大事やから惜しいと思う金でも皆だしてやりますやろ。悩むところも同じ事や。早く二の切りを惜しまずに施しして、身上助からにゃならん。それに惜しい心が強いというは、ちょうど焼け死ぬのも厭わず金を出しているようなものや。惜しいと思う金銭、宝残りて身を捨てる。これ心通りやろ。そこで二の切りを持って身の難助かったらこれが大難小難という理やで。よう聞き分けよ。」と。これは喜多治郎吉によって語り伝えられた、お諭しである。

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