明治四十年五月八日(陰暦三月二十六日)午前二時
明日やしきの間数差して申し上げます

さあ/\/\この間中/\/\、一寸にをい掛け/\、にをい掛けから十分心に成って十分の理諭す。所々手を打って居るぐらいである。又これ言い掛けたら、三箇年の模様五箇年の普請の掛かり、どうでもこうでも、一日も忘れん心皆持ってくれ。一日も忘れんという心皆持ってくれ。何処から何処までも皆その心持ってくれ。もう長らえての身の処、席も良いかと思えば又候、この日を待って居たのやで/\。その心残らずの心を合わせてくれ/\。もう又暫くの処、そこで暫くは休まして保養、気の晴れる心も持ってやってくれにゃならん。春中々々と言うて楽しんだ。もう仕舞になる。一日の日もゆとりも無かった。その心さえ治まったら身上も治まる。すれば、あちらこちら楽しみもさゝにゃならん。さあ/\そこで明日日何尺何間、こうして建家何処にどう、彼処にこう、何間何尺四方差したなら、一軒の建家動かさいでも出来る。仮普請どうでもこうでも一日も休まん心を持ってくれ。

FavoriteLoadingお気に入りに追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です