明治三十三年二月十二日
奥田秀丸二十八才身上願(宇陀支教会所)
さあ/\尋ねる事情/\、身に一つ心得んという理から尋ねる。尋ねるからは一つ事情諭し置こう。皆それ/\だん/\の中から聞く理も同じ一つの理であろう。諭す理は同じ事情。どうも長引くなあ/\と思う処、不自由諭し置く。よう聞き分け。身に一つ不足なる思うな/\。身に一つならんであろなれど、心から改めて見るがよい。身上かりもの伝えきって居る。かりもの自由ならん処聞き分けてたんのう。身に不足ありてたんのう出けやせん/\。しいかり諭す理を聞き分け。成って来るも一つ、成って来んのも一つ、この理聞き分け。この道これだけ運ぶやこそと、たんのう中と言えば理が治まる。成らん不足あったらと思えば、一つ赴く。たんのうせにゃならん。身に不足ありてたんのう出来やせんなれど、かりもの一つ/\理から難を見る。これで一つの理が遁れるか。世上にどんな理もある、国々にどんな理もある。些か理楽しんでくれ/\。尽す理は日々受け取りある。尽し損にならん。しいかり聞き分け。受け取ったる理は末代の理。身に不足、世上見れば皆たんのう出ける。たんのうは受け取る。案じる事要らん、案じた分にゃならん。