明治三十三年二月十一日
岩谷源治四十七才身上願

さあ/\尋ねる事情/\、事情は身上心得んと尋ねる。身上心得んやないで。万事の処に掛かりある/\。人を眺めりゃ、どうもなあ/\、これ日々忘れられん。道日々通りた理は、一時流れる大水も同じ事/\、山崩れる潰えるも同じ事。どうして一つ理を踏み止め/\。だん/\堪いられん身の悩み、堪いられん日柄であったやろ。道というものは長い道。日の長いも同じ事、月の長いも同じ事。身の悩み案じてはならん。今まで山坂越え、深き処あちらへこちらへ通りたる。心という理無くば、付けらりょまい。働く/\。何ぼ働えても、働き損かいなあ、と思た日もあろ。成らん/\処通るは、先々の理である。案じる事要らん。春々、春は日も長い月は長くと、心にどんと治めるよう。さあ案じる事要らん。

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