明治三十年八月五日
増野正兵衞小人おとも身上願
さあ/\尋ねる事情/\、尋ねる事情にも一つ、身上事情無くば尋ねやせん。身上事情が痛み悩み心得ん事情、又尋ねる。長い話せにゃならん。よく聞き分け。内々事情、小人事情、これだけ諭しよう。よく事情聞き分け。めん/\事情これどうであろ、又小人どうであろ。身上は、言葉の事情一つ聞いて、成程と言えば鮮やかというは、毎々事情々々、内々から他の事情映してある。そら一時仕兼ねるであろ。どうも及ばんであろ。事情によって見遁す事情もあれば、繋ぐ事情もある。一時諭そうと思えども諭せん。尋ねたら第一めん/\心に掛かれば又他にも心に掛かる。何度伝えても集める事出来ん。身上この一つ事情にて、あちらか又こちらか思う。伝える理に持ってくれにゃならん。理というは、立てにゃならん理と倒かさにゃならん理もある。その立て倒かしの理聞き分け。この理どの理立て倒かしたらよかろ。長い/\長らくの年限、この事情から第一理浮かぶ。一度で倒して了わんならん理もあれば、何ぼうでも此処へ此処へと繋がんならん木もある。あちらこちら綱を掛ける木も、倒かすに倒かせん木もある。加減にせんならん木もある。立てると倒かさんならん理、これ聞き分け。皆んなそれ/\他に身の障りと言うて、用い方無くば事情放って置かんならん。さしづした処がどうもならん。さしづ出けんようになる。又したさしづ一名苦しめる事も同じ事。同じやしきいんねん、この一つ理うっかり思て、付いたんでなく、皆成程と思て、どんな茨畔崖路も踏み越して、ほのかのさしづ、又刻限纏まらにゃならん。これ聞き分け。心に理が治まれば、何も案じる事要らん。
押して、飯降政甚のことでありますや
さあ/\尋ね掛けたら、又諭さにゃならん。今一時の処は、何処に頼り無し、話どんな事でも、言葉一つで万事分からんからどうもならん。知らにゃならん。行く行くばかり、帰りて立ち並んで、又一つ取る処又分かる処、事情成程、何処へどうしたとも分からんのやなし、分かり難ないというは、又事情頼り一つ、今まではこう、これから先はこうと、心に台を踏み止め、風吹いたらどうなるや知らん。東風というは、何処へ巻き込まれるやら、西風というは、何処へ巻き込まれるやら、波のような如く治まるか治まらんか、聞き分けば、万事一つの理に分かるやろう。さあ/\尋ね掛けたら、又諭さにゃならん。今一時の処は、何処に頼り無し、話どんな事でも、言葉一つで万事分からんからどうもならん。知らにゃならん。行く行くばかり、帰りて立ち並んで、又一つ取る処又分かる処、事情成程、何処へどうしたとも分からんのやなし、分かり難ないというは、又事情頼り一つ、今まではこう、これから先はこうと、心に台を踏み止め、風吹いたらどうなるや知らん。東風というは、何処へ巻き込まれるやら、西風というは、何処へ巻き込まれるやら、波のような如く治まるか治まらんか、聞き分けば、万事一つの理に分かるやろう。
押して、政甚又は前川菊太郎の事と願
さあ/\事情は皆んな重なれど送れる。又一つ一時事情言わば西風や東風や、あちらへ事情こちらへ事情、どんと治まり所あらせん。治まり難くい言うたて、人の心に言うたとて、真の理に、ほんにこれなら治まる。こうしてこうと踏み止まり、台拵えて、闇の晩何時頭打つやら分からん。打つやら踏み被ぶるやら分からん。これで治まるか治まらんか、聞き分け。さあ/\事情は皆んな重なれど送れる。又一つ一時事情言わば西風や東風や、あちらへ事情こちらへ事情、どんと治まり所あらせん。治まり難くい言うたて、人の心に言うたとて、真の理に、ほんにこれなら治まる。こうしてこうと踏み止まり、台拵えて、闇の晩何時頭打つやら分からん。打つやら踏み被ぶるやら分からん。これで治まるか治まらんか、聞き分け。
小人身上押して願
さあ/\身上も一つ、どうも事に心に案じる。皆んな万事一つ、身上こうなれば、飛び入りてこうと心あれば、身上はそのまゝ。さあ/\身上も一つ、どうも事に心に案じる。皆んな万事一つ、身上こうなれば、飛び入りてこうと心あれば、身上はそのまゝ。