明治二十六年三月二十三日
本席声が出難くきに付伺
さあ/\不思議な事であろ/\。まあ不思議/\と言うてこれまでの処、これまで自由という処、十分通した処、まだ片言一つ、どんな事も分かりて分からん。澄んで澄まん。これまで自由という処十分諭したる。又一日以て尋ねる処、だん/\事情の理がつかえ/\たる処、又不思議一つの理は尋ねくれにゃならん。成らん事せいとは言わん。尋ねば理がある。一時というこれまでという。どういう事も諭すなれど、難しい事は言わん。一つ不思議通ぜる、声通じん。事情多くなり、又一つさづけ事情つかえる。声が出にゃ竦めにゃならん。これが第一。急いて/\ならん処がある。事情席という、席に一つ不思議諭す。声事情という。だん/\これより治め治まる事情である。だん/\声が通じん。通じんは大層な理である。これ一つ難しいてならん。自由現わす限りは、案じる事要らん。夜々又一人、又一人、それそれ賑やかな心持って寝ませば十分。今又一日経ち、又二日経ち、だん/\経てば事情という。皆んなそれ/\の心であろ。日々淋ぶしいというは、あちらの事情外れる、又外れる。日々淋ぶしいという。そこで、よう聞き分けて貰いたい。難しい事せいとは言わん。ようこれを聞き分け。席の声の通じん処、日々席順運ぶ間、十分声が通る。仕舞えば声止まる。これ大変なる諭し事情、諭しの理、それ/\治まれば案じは無い。楽しみ/\、楽しみは淋ぶしいては楽しみと言えん。淋ぶしありて取り難くい。内々の処若き処であって、届く届かんが日々である。そこで相当なる年も取り運ぶ、日々という、内々それ/\人あれど皆若きである。届く時はどうしようか知らんと言う、思うくらい届く。届かん時は、どうも見難くてならん。身上から一つの理、日々と言う。楽しみは賑やかであって楽しみ。どれだけあれば楽しみの理である。淋ぶしいあれば、楽しみ治まり難くい。難しい話と言う。誰がよかろ、誰とも言わん。年もそこえ/\取り、何か万事心得心得る処、それ/\見立てた処、尋ねて事情暫くの処、気の悠っくり治まる処まで、日々楽しみの理を治めささねばならん。事情分からんように成りてはならん。理に理付けんならん。大層の理は重々受け取る。運ぶ一つ、尽す一つ、治まる一つ、一つ治まりたる処、分からん。一時治めば分かる。これより治まる処、一二三四五の印を打つが如くである。これ諭し置く。日々淋ぶしい心持たさず、暫くの処育てゝくれるよう。事情諭しよう。