天理教とはどんな宗教?
勧誘されたけども、ちょっと怖い!
そんな人に、天理教について簡単に分かりやすく紹介します。
目次
天理教とは?一問一答形式で簡単に紹介
天理教とは、日本で始まった新興宗教です。1838年に設立され、180年以上の歴史がある宗教です。
中山みき(1798年-1887年)を教祖(おやさま)と仰ぎ、教祖の特別な人格にふれ、その声に導かれ、その教えを奉ずる者によって組織された信仰集団。教祖によって啓示された教え、教え示された祭儀、および、それを信じ行なう者によって形成された信仰組織や制度の総体をいう。
天理教は「陽気ぐらし」を掲げ、人たすけなど行っています。
教えの中には、人間の体は神様からの借り物であり、心だけは自身の物であること(かしもの・かりもの)。悪い心遣い「八つのほこり」をしないように。十全の守護と呼ばれる、10個の働きがあるなどがあります。
文化庁の『宗教年鑑 令和元年版』では120万1587人となっています。
資料はコチラ(87ページに記載)
天理教の教祖は「中山みき」です。女性であり、41歳の時に、神の啓示を受けました。
天理教の本部は奈良県天理市にあります。
人間が創造された場所を「ぢば」と呼んでおり、奈良県天理市にあります。
天理教の教会数は14048箇所となっています。(2022年みちのとも11月号より)
神社やお寺とは呼ばず、教会と呼びます。各都道府県には教区庁と呼ばれれる建物があります。 海外にも319 箇所 教会があります。
誰でも信仰できます。入信するための取り決めはなく、すぐに入信できます。
天理教は仏教とは違います。
天理教の神様は「天理王命(てんりおうのみこと)」であり、仏教とは違い一神教の宗教です。
天理教は神道とは違います。
神道は多神教ですが、天理教は一神教です。しかし、日本国で宗教として認可を受けるために、1884年に神道直轄天理教会本部として東京府から認可を受けました。
現在は新東教派から諸教に移っています。そのため、祭事には神道の名残が多く見られます。
神道の形式を多く取り入れた天理教式で執り行います。
数珠は使わず、榊を奉献(ほうけん)します。
天理教の葬儀について詳しくはコチラ
1月と10月を除く毎月26日午前9時から月並祭が勤められます。
そのほかにも1月1日午前5時から元旦祭。
1月26日午前11時30分から春季大祭。
4月18日午前10時からには教祖誕生祭。
10月26日午前8時から秋季大祭。
3月27日には春季霊祭
9月27日には秋季霊祭
これら以外にもをびやづとめやはえでづとめ(4月中)が勤められます。
「ぢば」は、明治8年6月29日に、教祖「中山みき」が「ぢば定め」 によって明らかにされた地点で、当時の住所表示では、大和の 国・山辺郡・庄屋敷村・中山五番屋敷といわれた屋敷の一地点。
現在では、日本国・奈良県・天理市・三島町一番地一の天理教教会本部境内地内の一地点であり、その地点にかんろだいが据えられています。
天理教とは?天理教辞典よりざっくり説明
天理教とは
中山みき(1798年~1887年)を教祖(おやさま)と仰ぎ、教祖の特別な人格にふれ、その声に導かれ、その教えを奉ずる者によって組織された信仰集団をさす。
すなわち、教祖によって啓示された教え、教え示された祭儀、および、それを信じ行なう者によって形成された信仰組織や制度の総体をいう。
天理教の教祖とは
教祖中山みきは、寛政10年(1798)大和国に誕生され、幼少の頃より慈愛の心にあっく、難儀する人々をよくたすけられた。
天保9年(1838年)10月26日、神の啓示によって、その「やしろ」と定められ、全人類救済の道を開かれた。
歴史的にいう天理教が始まった日(立教の日)である。
その後は、神の教えそのままに、世界たすけの道を宣べ広められると共に、不思議なたすけを実現しつつ人々を教化された。
その間、さまざまな干渉や迫害もあったが、そのような中にあっても、教祖は常に勇んで歩まれ、人間の真の生き方を教えてやまれることはなかった。
このようにして、教祖は全人類救済の道を明らかに示されながら、明治20年(1887年)陰暦正月26日、齢90歳にして現身をかくされた。
しかし、天理教においては、教祖はその現身をかくされた後もなお、永遠に存命のまま、人間救済のお働きを実現されているという信仰が生きている。
また、教祖が歩まれた41歳以後、50年間の道すがらは、「陽気ぐらし」の「ひながた」とされ、信仰生活の最も確かな規範とされている。
天理教の教祖について詳しく知りたい方は、天理教教祖傳(てんりきょうきょうそでん)を確認してみてください。
また、教祖の逸話編も200篇ほどまとめたものもあります。
天理教の神様とは
信仰の対象は天理王命であり、親神として慕い仰がれている。
親神によって実現さるべき救済の理想は、神が人間創造にかけられた目的の成就とも言うべき陽気ぐらしであり、それは、すべての人間が相たずさえて、生きることの喜びを享受しうる完成された人生であると言うことができる。
天理教の教典にも詳しく書かれています。
天理教の原典とは
「教義の基礎とされる聖典としては、「おふでさき」「みかぐらうた」「おさしづ」の3種類の啓示書があり、原典とよんでいる。
各原点についてはこちらから確認できます。
また、信仰的実践の面では、いわば親神に対する報恩の実践活動である「ひのきしん」が一般によく知られている。
天理教の所在地
人間創造の根源的地点であると教えられている「ぢば」を中心にした所(現、奈良県天理市三島町271番地1)に教会本部をおき、その擁する教会数は海外も含めて15,000を超えている。
天理教の教えとは?簡単に少し説明
天理教の始まり
「我は元の神・実の神である。この屋敷にいんねんあり。このたび、世界一れつをたすけるために天降った。みきを神のやしろに貰い受けたい」
これは親神天理王命(天理教の神様の名前。信者からは親神様:以降は親神様と略)が、私たち人間に対して発せられた最初のお言葉で、立教のご宣言といわれています。
この短い一節に、親神様という神の存在(神格)、元のいんねん(※下記に説明しています)、立教の大目的(天理教の目的)、教祖のお立場が凝縮して述べられています。
このお告げ(啓示)から数えて三日後の天保九年(1838年)10月26日、天理教は始まりました。
このお告げは親神様が陽気ぐらしする人間を見て共に楽しみたいと、人間世界をお創りになった元初まりの約束に基づきます。
天理教では、「陽気ぐらし」や「いんねん」という言葉が度々出てきます。説明を入れます。
天理教が目指す目的:陽気ぐらしとは?
天理教では良く陽気ぐらしという言葉が出てきます。この言葉の説明が難しいのですが、なるべくかみ砕いて要約します。まず、
「陽気」というのは「明るく勇んだ心」といった意味合いが適していると思います。
そこに、「くらし」が加わりますので、
「明るく勇んだ心で毎日を過ごす。」
といった具合になります。
ただ、これだけでは端的すぎるので、さらに補足を加えると、
「明るく勇んだ心で毎日を送るところに、本当の幸せがあり、それを生き甲斐と感じる事ができるくらし。」
と、簡単ですがまとめることが出来ると思います。「明るく勇んだ心」というのは少し比喩的ですが、ニュアンスは伝わるかと思います。
天理教のいんねんとは?
元来は仏教用語で、直接的原因(因)と間接的条件(縁)との組み合わせによって、さまざまの結果(果)を生起することを意味します。
天理教の原典の一つの「おふでさき」では専ら、「元のいんねん」の意味で使われています。
元のいんねんとは?
この元のいんねんとは親神様が陽気ぐらしを見て共に楽しみたいと、元のぢばにおいて人間を創造されたという元初まりに由来するいんねんです。
『天理教教典』では、また、「善き事をすれば善き理が添うて現れ、悪しき事をすれば悪しき理が添うて現れる」と、厳然たる因果律の存在が述べられています。
いんねんは今生一代にとどまらず、末代の理である魂に刻まれて、来生へと受け継がれるものでもあります。
ただし、本教でいういんねんには、仏教などでいう因果応報とは違い、その奥に陽気ぐらしへと導こうとされる子供かわいい親心があることを忘れてはなりません。
元初まりにおける母親の魂のいんねんある教祖(おやさま:中山みき)をやしろとして、人間宿し込みの地点である元のぢば(天理教の聖地)において、最初に産みおろされた子数の年限(9億9万9千百9十9年)が経った暁に、このだめの教えが開かれたのです。
この人と所と時に関するいんねんを、「教祖魂のいんねん」「やしきのいんねん」「旬刻限の理」といい、立教の三大いんねんと呼んでいます。
元始まりの約束って?
元の理という話しを読むと元始まりの約束が何か分かります。元の理についてはこちらに書いてあります。
用語説明:【だめの教え】
だめとはだめ押しの略で、元来は囲碁の用語。勝負を確定する局面を指すところから、総仕上げ、最終的、究極的の意味で用いられています。
『天理教教典』には「十のものなら九つまで教え、なお、明かされなかった最後の一点、元の親を知らして」と、人間創造の元の神がつけられた陽気ぐらしへのたすけ一条の道であることが記されています。
従って他宗の教えも、親神様がその時、所に応じて現された修理肥の教えであり、敬意を払うよう教えられています。
【原典から】
「元聞き分けて貰いたい。何処其処で誰それという者でない。ほん何でもない百姓家の者、何にも知らん女一人。碌でもない者や。それだめの教を説くという処の理を聞き分け」
おさしづ明治21年1月8日
天理教の活動とは?活動を紹介
天理教で有名なイベントや活動を紹介します。
こどもおぢばがえり
天理教では、夏休みの期間(7月26日から8月3日まで)に「こどもおぢばがえり」という行事を行っていました。
2019年以降開催されておりません。
かわりにこどもひのきしんが行われています。
過去に行われていたこどもおぢばがえりの様子かコチラ!
信仰していない人も参加することが出来るイベントです。
毎年20万人ほどの参加者がおり、天理教の一大イベントです。
未信仰の方でも、子供の頃に参加したことがある人が多いです。
各教会ごとで団参を組むことが多く、毎年夏休み前後に誘いを受けることが多いと思います。
天理市にさまざまなアトラクションが配置され、無料で利用することが出来ます。
保護者の方も同行でき、各会場ごとに医療従事者も配備され、安心して参加できます。
宗教色が全くないイベントではありませんが、強制されることはありません。
参加方法は、地域の天理教の教会に訪ねるのが一番です。
宿泊費や、交通費は別途でかかるか場合が多いので、教会の方に訪ねるが良いでしょう。
御節会
天理教では、毎年1月5日から7日までの3日間、各教会からお供えされたおもちをお雑煮にして振る舞っています。
料金はかからず、無料でお雑煮を食べることが出来ます。
入場にはチケットが必要ですが、無料で配っています。
天理教災害救援ひのきしん隊
天理教では天理教災害救援ひのきしん隊と呼ばれる、災害にあった地域に救援活動を行っています。
平成7年の「阪神淡路大震災」では全国各地から約2万人、平成23年の「東日本大震災」では3万人が出動しています。
特徴として、衣食住のすべてにおいて自己完結型の体制で出動されています。
作業道具や食料をはじめ、テントや発電機、炊事設備、仮設トイレ、放送通信設備など自前で用意することで、被災地に経済的な負担をかけることなく活動しています。
天理教里親連盟
天理教では里親活動を行っています。
何らかの事情から子どもの養育が困難な実親にかわり、里親家庭で温かく育むことを目的として、教内の里親活動に賛同する者で組織されています。
天理市での研修会をはじめ、各教区に里親会を発足し、研修会や里親サロンを開催するなど、里親の啓発・開拓に努めています。
また、天理教の里親としての子育て経験と専門性を生かして、TFA(天理教里親子育てアプローチ)を考案し、子育てへの支援に取り組み、地域における身近な子育てサポーターを目指しています。
他にも、子ども食堂など、各教会事で様々な活動を行っています。
天理市・天理教実態とは?天理市・天理教へ観光に行きませんか?
天理市・天理教の本部に行ってみませんか?
天理教の本部は24時間空いており、参拝(拝観)料といったものはありません。
広大な敷地にたたずむ天理教教会本部は誰もがびっくりします。
天理教を始めた訪れた人の記事も紹介していますので、ご参考にどうでしょうか?
天理教の関連施設とは?学校や病院を紹介
天理教では、学校関係から、医療・福祉といった活動や、図書館の運営など様々な活動を行っています。ここでは一部紹介します。