明治三十三年十二月三十一日
山田清治郎身上願
さあ/\尋ねる事情/\、さあ/\尋ねる処は、余儀無く尋ねるであろ。まあ一つどういう事にも何よの事もどういうもので、こういう事になると思う。思うやない。どんな事も、こんな事も、世上にも同じ事、中に一つ、まあ危ない処も遁れるは、年々の道理で遁れる。どけな辺所な所、もう危ない所でも、残りて来るは頼りた理である。又、わき/\の処、内々何故であろうと思う。思うやない。必ず思うやない。どんな難しい中でも、抜けて救かる処、聞き分けにゃならん。何でこういう事になると必ず思わず、よう聞き分け。道というは、世上は同じ一つ通りて居る。頼りありても分からん。こんな事と思う。思うやない/\。どんな事あろうが、この心理に皆一つの理なら、明らかなる処に成る程に。案じな/\。安心して居よ/\。どんな事あろうが、こんな事あろうが、道の上ならどんな事あろうが、理が残る。末代の理、この理聞き分け。一代と思たら長いようで短い。短いようで長い。この道の一つの理、なか/\艱難通らして暮れた者もある。これも名残れば末代の理。あちらの書物、こちらの書物に届く理残る。留まる理治まったる。こんな事と思うやない。これだけ、丈夫な心持ってくれるがよい。