布教部社会福祉課(橋本武長課長)所管の天理教教誨師連盟は2月25日、おやさとやかた南右第2棟で天理教教誨師・篤志面接委員「おやさと研修会」を開催。連盟委員をはじめとする64人が参加した。
天理教教誨師連盟委員長のあいさつに続き、作家で元奈良少年刑務所『社会性涵養プログラム』講師の寮美千子氏が、自らが奈良少年刑務所に出向いて少年被収容者と絵本の朗読や作詩活動などを行った体験をもとに「加害者になる前に被害者だった~奈良少年刑務所 絵本と詩の教室」と題して講演した。
ほとんどの被収容者が、罪を犯す前に、児童虐待の被害者として生きてこざるを得ない厳しい生育環境にあった実態を踏まえ、その傷つき閉ざされた心が絵本の朗読や作詩活動によって開かれていく様子を実例を交えて紹介。「更生効果がなかった例は一例もない」と、強要や指導ではなく心に寄り添う活動の重要性を訴え、参加した天理教教誨師たちは深い学びを得た。
講演後は質疑応答に立ち、天理教の社会活動に言及。「陽気ぐらし」を標榜する天理教に大きな期待をするとともに、世の中の人がもっと天理教を知りその教えに沿った生き方をすることが社会が変わるきっかけになる、と述べた。
なお、この研修会は毎年2月25日に開催を予定している。