「おふでさき」第15号
冒頭の各項目は『おふでさきのしおり』を参考に記述しています。
1.御執筆開始年月
明治十三年一月
2.お歌数
90首
3.特徴
形の上では、他の各号が一枚八首十六行なるに対し、一枚十首二十行
内容的にはつとめの完成の為の人衆揃えの急き込みと胸の掃除を説かれ、内容ならぬ切迫を感じる。
4.要点
①秀司様の足の跛行(はこう)を台として、おつとめの促進につき銘々の心定を促される 1~10
②ざんねんのかやしと心次第の守護 11~17
③銘々の胸のうちを身上に現わす事による掃除 18~21
④秀司様の足の跛行とつとめの急き込み 22~56
⑤谷底の用木育成とつとめの急き込み 57~63
⑥身上手入れと心の定め方、胸の澄まし方 64~71
⑦つとめ一条のきびしい急き込み 72~90
5.内容
第十五号 明治十三年一月ヨリ
けふまでわなにの事でもちいくりと
ゆハすにいたる事であれども (15-1)
もふけふわなんでもかてもゆうほどに
をやのざんねんこれをもてくれ (15-2)
けふまてハなにをゆうてもにんけんの
心のよふにをもていたれど (15-3)
さあいまわなにをゆうてもにんけんの
心あるとハさらにをもうな (15-4)
とのよふな事をゆうやらしれんでな
なにをゆうてもしよちしてくれ (15-5)
このたびハどんなためしをするやらな
これでしいかり心さだめよ (15-6)
このはなしたれが事ともゆハんてな
みなめゑ/\の心さだめや (15-7)
いかほどにせつない事がありてもな
をやがふんばるしよちしていよ (15-8)
これからハをやのゆう事しいかりと
しよちしてくれあんぢないぞや (15-9)
あすからハをやがはたらきするほとに
どんなものでもそむきでけまい (15-10)
いまゝでも四十三ねんいせんから
をやがあらハれはじめかけたで (15-11)
けふまてハたいてさねんもいくたびも
ちいとしていた事であれとも (15-12)
さあけふハ月日のはらがはぢけたで
しかゑていたる事であれとも (15-13)
いまゝでわ村やとをもてちいくりと
まだをさまりていたるなれとも (15-14)
このたびハとのよな心いるものも
みさだめつけてすぐにはたらく (15-15)
こらほどにさねんつもりてあるけれど
心しだいにみなたすけるで (15-16)
いかほどにさねんつもりてあるとても
ふんばりきりてはたらきをする (15-17)
けふの日ハなにをゆうやらしれんでな
をやのざんねんみなあらわすで (15-18)
いまゝでわ人の心のしんちつを
しりたるものハさらになけれど (15-19)
さあけふハどんなものてもしんちつの
むねのうちをばたしかあらハす (15-20)
これさいかみなあらハした事ならば
むねのそふぢがひとりでけるで (15-21)
けふからハどんなはなしをしかけても
なにをゆうてもしよちしてくれ (15-22)
たん/\となにをゆうやらこれしれん
とんな事てもをもわくをする (15-23)
いまゝてハ四十三ねんいせんから
もとのとふりにしてかやすでな (15-25)
このはなしなにを月日がゆうたとて
どんな事てもそむきなきよふ (15-26)
これからのをやのたのみハこればかり
ほかなる事わなにもゆハんで (15-27)
この事をなにをたのむとをもうかな
つとめ一ぢよの事ばかりやで (15-28)
このつとめこれがこのよのはぢまりや
これさいかのた事であるなら (15-29)
さあけふハをやのゆう事なに事も
そはの心にそむきなきよふ (15-30)
そはなるの心ちがゑばぜひがない
そこでくど/\ゆうてをくぞや (15-31)
けふの日ハなによの事もせかいにハ
しりたる人ハさらになけれど (15-32)
をやのめにしいかりみへてあるほどに
とんな事やらたれもしろまい (15-33)
このよふをはじめてからにいまゝてハ
たれてもしらぬ事ばかりやで (15-34)
その事をふしゑたいからたん/\と
そこでとのよな事もするのや (15-35)
なにもかもとのよな事もゆてをいて
それからをやがはたらきをする (15-36)
はたらきもとんな事やらしろまいな
せかいちうハをやのからだや (15-37)
いまゝてのをやのざんねんしらしたさ
そこでこのたびみなしてみせる (15-38)
とのよふな事をするやらしれんてな
みな一れつハしよちしていよ (15-39)
このたびのさねんくときのこのはなし
みな一れつわなんとをもてる (15-40)
このもとわ四十三ねんいせんから
ゑらいためしがかけてあるぞや (15-41)
これさいかしいかりしよちしたならば
とんな事をがかなわんでなし (15-42)
せかいちうをみな一れつをたすけたさ
そこでためしがゑらい事やで (15-43)
けふまでわとのよなみちもとふりぬけ
ぢいとしていた事であれども (15-44)
もふけふハなんでもかでもしんぢつを
してかゝるでなしよちしていよ (15-45)
いまゝでとみちがころりとかハるでな
みな一れつわ心さためよ (15-46)
このみちハうちもせかいもへたてない
せかいちううのむねのそふぢや (15-47)
このよふをはじめてからにけふまでわ
ほんしんぢつをゆうた事なし (15-48)
けふの日ハほんしんちつをゆいかける
とふぞしいかりしよちしてくれ (15-49)
このはなし四十三ねんいせんから
ゑらいためしがこれが一ちよ (15-50)
このためしなにの事やとをもうかな
つとめ一ぢよせくもよふやで (15-51)
このつとめどふゆう事にをもうかな
なりもの入て人ちうのもよふ (15-52)
このつとめどんなものでもしやんせよ
これとめたならわがみとまるで (15-53)
このよふをはじめかけたもをなぢ事
ないにんけんをはちめかけたで (15-54)
これさいかはじめかけたる事ならば
とんなたすけもみなうけやうで (15-55)
この事ハしいかりしよちせんならん
これとめたならすくにしりぞく (15-56)
いまゝてハ高山やとてけん/\と
まゝにしていた事てあれども (15-57)
これからハいかほどたかい山でもな
たにそこまゝにさらにてけまい (15-58)
このさきわたにそこにてハだん/\と
をふくよふきがみゑてあるぞや (15-59)
たん/\とよふぼくにてハこのよふを
はしめたをやがみな入こむで (15-60)
このよふをはじめたをやか入こめば
どんな事をばするやしれんで (15-61)
とのよふな事をしたとてあんぢなよ
なにかよろつわをやのうけやい (15-62)
この事をはやく心をしいかりと
さためをつけてはやくかゝれよ (15-63)
けふまてハどんなみちやらたれにても
しりたるものハさらになけれど (15-64)
もふけふハしんの心をたん/\と
みなあらわすでしよちしていよ (15-65)
をやのめにかのふたものハにち/\に
だん/\心いさむばかりや (15-66)
をやのめにさねんのものハなんときに
ゆめみたよふにちるやしれんで (15-67)
このはなしとこの事ともゆハんでな
せかいちううハみなわがこやで (15-68)
一れつのこどもハかわいばかりなり
とこにへたてわさらになけれど (15-69)
しかときけ心ちがゑばせひがない
そこでだん/\ていりするのや (15-70)
この事ハ高山にてもたにそこも
ゆだんなきよに心さだめよ (15-71)
さあたのむなにをたのむとをもうかな
はやくなりものよせてけいこふ (15-72)
これまてハとんな事てもちいくりと
またをさまりていたるなれども (15-73)
もふけふわなんてもかでもはや/\と
つとめせゑねばならん事やで (15-74)
いまゝてハどんな事てもたん/\と
いろ/\たのみかけてあれとも (15-75)
なに事をたのんだとてもたれにても
きゝわけがないをやのさんねん (15-76)
このたびのざねんくときのこのはなし
とふぞしいかりきゝわけてくれ (15-77)
けふの日ハをやがなに事ゆうたとて
どんな事でもそむきなきよふ (15-78)
いまゝでハどんなはなしをしたとても
なにをゆうてもにをいはかりや (15-79)
けふの日のはなしとゆうハせへつうや
もふそのまゝにすぐにみへるで (15-80)
このはなし四十三ねんいせんから
むねのざんねんいまはらすてな (15-81)
それしらすうちなるものハなにもかも
せかいなみなるよふにをもふて (15-82)
このみちハ四十三ねんいせんから
まことなんぢうなみちをとふりた (15-83)
その事をいまゝでたれもしらいでも
このたびこれをみなはらすでな (15-84)
このはらしどふしてはらす事ならば
つとめ一ぢよてみなあらハすで (15-85)
このつとめをやがなに事ゆうたとて
とんな事てもそむきなきよふ (15-86)
こればかりくれ/\たのみをくほとに
あとでこふくハいなきよふにやで (15-87)
このたびのつとめ一ちよとめるなら
みよだいなりとすぐにしりぞく (15-88)
このはなしなんとをもふてそはなもの
もふひといきもまちていられん (15-89)
はや/\となりものなりとたしかけよ
つとめはかりをせへているから (15-90)