おかきさげ-全文-

天理教の「おかきさげ」の全文を紹介します。

さあさあだんだんの席返す返すの席をして、さあ一日の日というは生涯の心一つの理を以って一つ席とす。
席に順序一つの理は、よく聞き分け。
席に順序一つの理は、生涯の理を諭す。
生涯の理を諭すには、よく聞き分け。
難しい事は一つも言わん。
どうせこうせこれは言わん、これは言えん。
言わん言えんの理を聞き分けるなら、何かの理も鮮やかという。

それ人間という身の内というは、神のかしもの・かりもの、心一つが我がの理。
心の理というは、日々という常という、日々常にどういう事情どういう理、幾重事情どんな理、どんな理でも日々に皆受け取る。
受け取る中に、ただ一つ自由という一つの理。
自由という理は何処にあるとは思うなよ。
ただめんめん精神一つの理にある。

日々という常という、日々常に誠一つという。
誠の心と言えば、一寸には弱いように皆思うなれど、誠より堅き長きものは無い。
誠一つが天の理。
天の理なれば、直ぐと受け取る直ぐと返すが一つの理。よく聞き分け。
又一つ、一名一人の心に誠一つの理があれば、内々十分睦まじいという一つの理が治まるという。
それ世界成程という、成程の者成程の人というは、常に誠一つの理で自由という。
よく聞き取れ。

又一つ、これまで運ぶという、尽すという。
運ぶ尽す中に、互い扶け合いという。
互い扶け合いというは、これは諭す理。
人を救ける心は真の誠一つの理で、救ける理が救かるという。よく聞き取れ。
又一つ、これまで運ぶ尽す一つの理は、内々事情の理、めん/\事情の理に治め。


又一つ、第一の理を諭そう。
第一には、所々に手本雛型。
諭す事情の理の台には、日々という、日々には家業という。これが第一。
又一つ、内々互い/\孝心の道、これが第一。
二つ一つが天の理と諭し置こう。さあ、これより先永く変わらん事情に。

※太字の箇所が、30歳未満の方に配られる一説です。

天理教の「おかきさげ」について

本席飯降伊蔵を通してのお指図を筆記したものは、書き下げ(かきさげ)と言われ、このうち筆録の信頼性が高いものが「おさしづj原典に集録されている。


この書き下げに敬称の「おをつけた「お書き下げ」という言葉は、現在では、一般的意味の書き下げを指すのではなく、「さづけの理」をいただいた後、「仮席」(かりせき)において渡される書き物を指して用いるのが普通である。

この仮席では、2校一組で書き下げを渡される。

2枚のうちl枚は30歳以上と30歳未満ともに同じ書き物である。

もう1枚は、30歳以上と30殺未満で違いがあり、30歳未満の者には、特に付け加えられたお言葉がある。

なおこの意味のお書き下げは、一般に[おかきさげ」と表記される。

明治23年7月以前は、「おかきさげ」の文は定まっていなかった。

さづけの理を授けられるとき、逐一その人を見てお言葉があった。

これを書き取って渡されていた。
このお言葉は、さづけの理をいただく人によって異なるものであったが、明治23年頃のお言葉(おさしづ)を見ると、ほとんど現在のおかきさげと同じ言葉である。

すなわち、人によって異なるのではなく、誰にでも同じ言葉を与えられている。

これを書き取って、仮席において渡す「おかきさげ」とされたのである。

このほかに、従前通りその入を見てお言葉が与えられる場合は、これも書き取って渡すよう「おきしづ」において言われている。

現在では、「おかきさげ」だけが渡される。

「おかきさげ」で教えられているのは、さづけの理をいただき、それぞれの郷里に戻って布教伝道する人への心得である。

特にその中で、日常生活を誠の心をもって通ることが親神の自由(じゅうよう、自由自在)の働きをいただくもとであることを強調され、さらに、家業(生業)を大事に、親に孝心を尽くすよう議されている。

天理教の「おかきさげ」をもっと詳しく知る

天理教道友社から出版されている「おかきさげ」を読むに詳しく説明されています。

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