明治二十年七月二十三日(陰暦六月三日)
増野正兵衞体内あちらこちら疼くに付伺

さあ/\今の今/\、いかなる処、事情まあどちらも/\判然、これなら一つ定め。こち分からん、遠く分からん、伝える処に道が分からん。身の処身に一寸々々、ぢばに一寸、その中思うように運ばん。いつ/\運ばん。又一つめん/\家内それぞれ今でも幾重掛かろうか。一日々々通れどまあ/\内々、今の今どういう事に思う。十日納まり入月更わる。どうか一つ道判然の道、分からんかいな。待つも一つ楽しみ。めん/\一つ心を定め。早く道見える道もある。どんと一つ分かり難ない。一日待てど同じ事、いつ/\真実。
神戸へ帰る事に付伺
何かの処、今一時期限心に委せ置く。いつまで/\身の処、道付けばどうして/\どうもならん。めん/\どういう事を思う。思う事これを聞いて貰いたい。大抵大抵運び切り、今一時難しい思うたろう。難しいないで。どのくらいの事、いかなる処ふでさきほんに聞いた通り。おめも恐れも、すっきり道が分からん処、まゝ/\十分聞いて、そこで案じる。どうもならん。案じて案じ、案じには切りが無い。辺土道を失うたか。思わく通り、これから皆通るのやで。
春野千代身上悩みに付伺
さあ/\いかなる尋ね事情、心尋ね。何かの処一つ伝え、よう思案せ。めん/\心に速やかに改心無くばどうもならんで。救けとうて/\、一つ道を通らねばならん。救けて貰いたい/\。一時救け出けん。
前々道をさらえて難しい事ない。これだけ、何ぼでもならん。ちゃんと改心。難しい言えば難しい。痛み悩みはその場で速やかなる。

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