明治三十三年十月十八日
塩田弥助四十五才身上眼の悩みに付願(英虞布教所役員)

さあ/\尋ねる事情/\、どうも身上に一つ心得ん事情、いかな事であろ思う処尋ねる。尋ねるからは、一つ事情を諭し置く。諭というは、よく聞き分けにゃ、分かり難ない。さしづ間違いは無い。取りよ聞きよがある。取りよころりと違うから、間違う。よう聞き分け。難しい事言うやない。どうせにゃならん、こうせにゃならん、こら言わん言えん。人間というは、心のもの。めん/\心から改めて順序。これまで/\道のため一つ思い、遙々運んで事情中に、この身の不自由。どういうものと思てるから、日々見え難ない。よく聞き分け。尋ねる人、又取り次ぐ人、めんめんも、事情他人の事と思わず、救けにゃならん救からにゃならん心以て、互い互い理を以て運ばにゃならん。こんな事では、道運ぶ中に、こんな事と思う。又、他にもこんな事と思う。万事そも/\では、暇が要ってならん。本人は言うまで。それ/\運んで理という。めん/\に成り代わりて、互い/\合わせて、順序という。よう聞き分け。難というは何処にも。この難見て、めん/\身上不自由であろ/\。なれど、所々見て、同じ人間かりものなら、まあこれだけなら/\と、たんのう。身の悩みから、たんのうは出けやせん、たんのう出けやせん。なれど、世上見てたんのう、世上真実見てたんのう。たんのうは誠。めん/\聞き分け。順序難しい事であれど、理を見れば、何も難しい事は無い。世上にはどういうもの、こういうものある。これ聞き分け。世上事情、成ろまいと言うても成る、成ろと言うても成らるものやない。この道理聞き分け。何かたんのうして、互い/\親切持って、救けにゃならん救からにゃならん、と運ぶなら、事情に何も案じる事要らん。これだけ諭すによって、しいかり/\聞き分けてくれ。

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