明治三十三年七月十一日
吉成森蔵四十七才身上願
さあ/\尋ねる事情/\、身上に願う事情は余儀無く事情であろ。もう十分なかなか皆それ/\中、思い掛け無く、どうも堪いられん。不自由これどうであろうと思う。一つ諭す。何よの事も聞き分けにゃならん。これまで道の処という、一寸で成ったものであろまい。この中通り道の中という。世界の中と思い、この中通り、身の不自由どうであろうと思う。よう聞き分け。すうきりと成ってからは、どうもならん。取り返やしあろまい。これまで長らく心あればこそ、身の自由とたんのう。世界どれだけ財産あれど、身の不自由見分けてみよ。さあ身の処追々。