明治二十年三月
梶本松治郎父上の身上願
たゞ口を借り言うではないで。今の処では何処にも無いで。ようこそ、怪しき処で遁れ、大望の道であった。これからどん/\話通して掛かれ。どうしよ、こうしよ、どうでもかしもの。天然自然めん/\に誠さい定め、実さい定め。身の処心無くてならんなれども、めん/\兄弟。これはこうじゃ、神のさしづ、神を恨む事は少しも無い。そこで難しい事は言わん、難しい事せいとは言やせんで。分からん処分かるで、国々一人でもあったら分かるで。遠いから見てもほゞ分かる。まあその心組で定めてくれ。又内々なる処、親一つ何ぼでもどんと定め。道は道、違い無いで。三才児、生れ三才の心に成って、明日は楽しみ。一つ定め何にも無い、三才児穏やかに暮らす。何よりそこで結構々々。こうして行かねばならん。まあ/\三才児三才心に成りて、三才の心に成って何も要らん、機嫌好う遊んで結構々々。心心配無いよう改め替え。